はたらきかた
これからどうやって働いてくか、というのはよく考える。
ぼさっと過去の人たちが作ったモデルに乗っかって逃げ切れなくなってきてると思いますので。
その辺に関して、一部で話題の本を読んでみた。
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ALLIANCE アライアンス―――人と企業が信頼で結ばれる新しい雇用
- 作者: リード・ホフマン;ベン・カスノーカ;クリス・イェ,篠田真貴子;倉田幸信
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2015/07/10
- メディア: 単行本
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・「コミットメント期間」というのを設定し、その期間内の、達成目標や成長目標を合意してやっていく。
・期間が終わる前に、この先のキャリア踏まえて次のコミットメントを合意・設定する。
・それによって、本人と会社間で本音のやりとりをして、パフォーマンスあげていきましょう。
(約束できない終身雇用の約束や、忠誠の皮をかぶったぶらさがりやめましょうね。)
・現コミットメントで結果を残し、次のキャリアヴィジョンが社外にあるようなら、それも支援しますよ。
(逆に不誠実な人間はよそでも干されますよ)
(私の解釈と記憶によると)そんなお話。
コミットメント・期間の種類はいくつかパターンあるので、興味ある方は読んでみてください。
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キャリア自律意識の高い方と、ピープルマネジメントに強いマネジャーは自然にやってるとこも多いと思います。
それを言語化して、常に、全社的にやるっていうのが組織としての意思と強さですね。
ちなみにこれを実践して本書を書いているリード・ホフマン率いる、
Linkedinの業績は、ちょっと前に落ち込んだ後、戻してきている感じ。
前書きに書かれているように、日本社会・今の会社の制度としてこういうものはないと思いますが、
参考になる点があったら、マネージャー・メンバー間で非公式にでも取り入れてみたらどうでしょか。
なおこれをマネージャー側が実践するには、
その領域のビジネス+キャリア形成に関してちょっと心得ておく必要があります。
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(閑話休題)
厚労省が企業にキャリアカウンセラー配置を義務付けるとかやってますが、
私はたいへん僭越ながら形骸化して無駄施策になる気がしていて、
現場マネージャーが本書で挙げられているようなコミュニケーションができればいらないと思っています。
キャリアカウンセラーの資格取得者は、
キャリア形成については多少の知見を有していて、だいたい「いい人」なんですが、ビジネスに疎い人が多いんですよね。。
たいして経験ない業界に放り込まれ有効なキャリアステップを提案できるわけもなく、
「聞いて整理する」くらいで終わるのが関の山です。
それも無価値だとは言いませんが、制度導入コストと比べて、たいした価値生まないでしょ。
(ビジネス感覚に長けた人は、キャリアカウンセラーの資格であまり仕事をしていません)
(現状、一般事務と同じくらいの時給で、期間限定の求人中心に回っている世界です)
(専門職が聞いてあきれ、、おっと誰か来たようだ。)
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閑話休題、おわり。
もう1冊。
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会社の中はジレンマだらけ 現場マネジャー「決断」のトレーニング (光文社新書)
- 作者: 本間浩輔,中原淳
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2016/04/19
- メディア: 新書
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Yahoo人事責任者 本間さんと、東大 中原淳さんの共著。
外部セミナーセッションでも、このお二人の掛け合いは非常に興味深かった記憶がある。
人事マネジメントに関するお話が中心でした。
・人を育てるには?
ちょい難しいくらいの仕事を任せて、見守り、フィードバックすることが必要。
「丸投げ」「修羅場で成長する神話」とかに頼りすぎてません?
・働かないおじさんをどうするか?
適正に処遇しないといけないが、これまでの環境・経験学習の結果そうなっているという責任もある。
きっちり対話をして、そのうえで再活躍にチャレンジできることも大事なんじゃ。
・マネージャーとして自分のキャリアをどうしていくか?
管理だけやっている管理職はもうほぼいない。
手が動かない、現場に戻されたときに何もできないのはイタイ。
新しい領域を学び続けられないのもイタイ。
・キャリアをどう収束させていくか?
健康寿命が伸びて定年も伸びた。
体力も落ちるし若い人に抜かれるし、介護問題が併発したりして、役職・年収が落ちていくことは普通になる。
でもこれまではあまりなかった。
この「下り坂」にどう向き合って、転げ落ちずにうまく下っていくか。
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人をマネジメントする側としては、1つ目のようなある種当たり前のことを、愚直にやりきることって大事だし、それが結局メンバーからの信頼感だよなと思います。
また、4つ目のキャリアの収束のさせ方については、なんか唸らされました。
まだもうちょい時間の猶予がありますが、考えとかないといけないなあ。。
答えないけど、オイシイ世界は消えつつあるしそういうレールからは外れてるので、がんばらないとなぁ。